大海原を航海した船が、自分の港に戻る時のように
子どもたちは、日本にいるお父さんやお母さんの声を聞くことによって安堵し、エネルギーを蓄えます。自分の戻る場所が確認できるからこそ、安心してまた次の冒険に向かうことができるのです。保護者の役割は「安心」を与え、何があっても「信じているよ、大丈夫」と心から応援することです。
褒めて伸ばす
どんな小さなことでも褒めてあげてください。考えてみれば、言葉の通じない異国で毎日生活していること、それ自体が立派なことです。「すごい!」「頑張っているね」「それができたなら、次はこんなことができるのじゃないかな!」と賞賛、激励しましょう。親であっても1人の人間として、子どもの成長を心からリスペクト(尊重)すれば、気持ちはストレートに伝わります。
保護者が先回りせず、子ども自らがヘルプを発信するよう促す
困ったことに直面した時こそ成長のチャンス。心配のあまり保護者が先回りをして、先生に電話をしたり解決方法を教えたりすると、いつまでも自分では問題解決ができないままで終わってしまいます。「あなたの周りには誰がいるの? 友だちや先生やホストファミリーに、ヘルプを求め相談しなさい」とアドバイスしましょう。子ども自らが行動を起こし、問題を解決し、知恵や自信を得る満足感を味わうために、保護者はじっと我慢です。
他人のせいにする習慣は悪循環しか生まない
自分の希望が100%かなう夢のような場所など、世の中にはありません。子どもが留学先で困難に直面した時に「もっと良い条件の場所があるはずだ」「あなたのせいでなく、周りの人や環境が悪い」というようなアドバイスを与え、「自分に合った学校探し」を永遠に続けていたらどうでしょうか? 忍耐力や、工夫して問題を解決していく建設的な思考ができない、自分勝手な大人に成長してしまうかもしれません。子供の可能性や力を信じ、広い心をもって「あなたの人生はあなたが創る」と子どもの人生を後押ししてあげましょう。
子どもの面倒をみてくれている人に感謝の気持ちを伝える
留学している我が子の周りには、先生や学校のスタッフ、ホストファミリー、友人などたくさんの人がいてサポートしています。直接会ってお礼を言うのが理想的ですが、それができない場合、簡単なメッセージでもよいので、手紙やメールで感謝の気持ちを伝えましょう。現地の人々にとって「保護者の姿」が感じられることは安心材料になりますし、何よりも、トラブル時にもスムーズなコミュニケーションが取れるようになります。