スイス学校情報:スイスへの留学の特長やメリット、エディクムの考え方などご紹介します。
スイスへの留学
国際色豊かな環境で英語とさらに他の言語を習得
第1言語が英語ではない国で、留学生がいちばん多いのがスイスです。スイスの主な使用言語は、フランス語・ドイツ語・イタリア語・ロマンシュ語です。
スイスには、国連・赤十字・オリンピック委員会など多くの国際機関があり、昔から世界各国の駐在員が多く居住しています。 そのため、駐在員の子どもたちが英語で勉強する学校が必要となり、数多くのインターナショナルスクールやアメリカンスクールが存在します。
スイス留学のメリット・留意点
メリット
- 世界各国から子供たちが集まる。国際的で安全な環境
- 英語に加えて違う言語を習得できる可能性
留意点
- 世界でもトップクラスの高額な学費
- 英語圏に留学するよりも英語力が伸びにくい可能性
教育制度
特長
スイスのインターナショナルスクールは、卒業後どの国の大学に進学をするかによって、学習する言語やカリキュラムが異なります。例えば、フランスの大学を目指すのであれば、フレンチバカロレア・コース、アメリカや日本の大学であれば、アメリカの高校卒業資格を取得するコースを選択します。最近では多くのインターナショナルスクールがIBプログラム(国際バカロレア)を採用しています。 IBディプロマを取得すると世界各国への大学に願書を提出できます。
校内の共通言語は英語またはフランス語です。学校の位置する場所により、地元の街ではフランス語、ドイツ語、イタリア語が使用されています。ほとんどの学校にESL(英語を母国語としない第2言語としての英語)と呼ばれる留学生のための英語クラスがありますが、入学基準は各校によって異なります。
以下に代表的なスイスの教育制度をご紹介します(進学先・カントン(県)によって異なります)。
- 小学校6年間、中学校3年間、高校3年間
学年 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Elementary School | Secondary School | 海外の4-year college | ||||||||||||||
2-year college |
学期
新学期は8月下旬~9月上旬に始まり、2学期または3学期制です。
2学期制の場合、前期は12月20日頃まで、後期は1月初旬~6月下旬までです。3~4月頃に春休みがあります。入学時期は8月下旬(または9月初旬)ですが、学校が許可すれば1月入学も可能です。
入学時の注意点
ビザ取得
日本のパスポートを所持していれば、事前に日本で学生ビザを申請する必要はありません(現地到着後、学校を通じて移民局へ登録します)。
エディクムからのアドバイス
8月下旬(または9月初旬)からの新学期に備え、6月~7月に始まるサマースクール、または4月開始の語学研修に参加することをお勧めします。
インターナショナルスクール(私立寮制学校)費用例
学校名 | The American School in Switzerland |
Institute Le Rosey |
Aiglon College |
---|---|---|---|
授業料・寮・食費 | CHF 95,000 | CHF 138,900 | CHF 130,000 |
ESL費 | - | - | CHF 5,400 |
合計 | CHF 95,000 | CHF 138,900 | CHF 135,400 |
1 CHF=165円(2023年10月現在) | ¥15,675,000 | ¥22,918,500 | ¥22,341,000 |
上記は1学年間の授業料・寮・食費の基本費用です。その他に航空券代、医療保険代、入学金、制服代、雑費(教科書、テクノロジー、アクティビティ費用など)預け金、小遣い、滞在許可証申請費用、エディクムのサポート費用などが別途かかります。
スイスへの留学体験談
エディクムの子どもたちは、ボーディングスクール、サマースクール、公立校含め、さまざまな学校に留学していきました。以下に紹介していますので、ご覧ください。
カンボジアへの旅
Aiglon Collegeでは教育の一環として様々な奉仕活動旅行を提供しています。行き先はケニア、コスタリカ、ロシア、カンボジアやタイです。私を含む21名の学生が昨年10月カンボジアのBeng Maelea村を訪問しました。先ず私達はAngkor小児病院に寄付を届けに行きました。また、地元の学校で図書室を立てるためのレンガ造り、雨水を貯める大型ポット作りや植林を行いました。更にこどもたちへの英語レッスンを通して交流を深めました。 気温30度以上と高湿度の中で、土を練り、自然乾燥させて一つ一つレンガやポットを作る作業は心身ともに厳しかったです。宿泊は高床式の小屋のため夜間は虫に襲われ、あっという間に全身見たこともない発疹が表れ、痒みとの闘いが続きました。食事はお米、鶏、焼きそば等馴染のあるものでしたが、大きなタランチュラの素揚げが給仕された時には驚き、足の部分のみ恐る恐る食しました。 水道、電気、機械類がない村では道路も舗装されていません。普段テレビや雑誌では知っているものの、こんなに発展していない所があるのか?と現実を見ることで衝撃を受けました。そして、自分が日本に生まれどれほど恵まれた生活をしているのかを痛感しました。 カンボジアに出発する前、私たちはスイスで多くの準備活動を行いました。その一つが資金集めです。カンボジアの学校や病院への寄付金を集めるため、私は日本のカップラーメンを校内で販売し、資金集めをしました。パンケーキをつくり販売する者、学校に募金箱を設置して募金活動をする者もありました。これらの資金はカンボジアの学校施設改善や自転車購入、集落内のシャワー設置のために使われました。寄付金は一人一人の感情に沿って渡されるものでなく、受け取り側が求めているものに使うべきだというディスカッションで、ボランティアの意義も学びました。 更にカンボジアの学生に英語を教える練習を、Aiglon Collegeの初等部で実際に授業をし、子どもたちにわかりやすい教材作りにも励みました。 カンボジアの旅を終え、奉仕活動は確かに厳しかったものの再度行きたいという思いが湧き起こります。なぜでしょうか?それは出会った人々の優しさに触れ、周りの世界を知らないことは世間知らずだ、ということを実感したからです。日本に帰国後、水道水を使用するとき、直ちに蛇口を閉める意識が芽生えました。小さなことですが「当たり前と思っていたことがそうではない」と、身を以て認識したことが旅の収穫です。
伝統行事EX
Aiglon Collegeでは奉仕活動に加え、EX(Expedition)と呼ばれる必須のアウトドア活動があります。キャンパスが標高1500メートルのスキーリゾート地にあるため、スキー、スノーボード、登山、キャンプ、オリエンテーリング、カヤッキング、ロッククライミング、アイスクライミング等、大自然の中に放り出され心身を鍛錬する活動が盛んです。これらのアクティビティは一見、個人プレイのようですが実はチームワークやリーダーシップが求められます。というのは大自然の環境では天候やアクシデントを含め不測の事態が起こり、参加者はいわば運命共同体として冒険をするからです。オリエンテーリングではチームに渡された少ない持参品を持ち、学生だけで既定の条件をクリアする一泊二日の旅をしました。途中、2日分のマッチを一度で使ってしまい食事を作れなくなったり、行き先ルートを決めるのに諍いが起こったりと一つ間違えば命の危険さえある環境で、全員が助け合い一丸となるコミュニケーションスキルが必須でした。何度もEXを繰り返し、自分が思う限界値を超えることで、大きな自信を得、強い絆をつくります。 “Going on EX”はAiglon Collegの伝統行事であり、「チャレンジ」を意味します。世界60か国から集まる仲間と大自然の中で寝食共にすることで、強いチームワークやリーダーシップスキルを磨き、スイスでの学校生活をより有意義にしたいと思います。
*写真は、EX中に牛小屋で一夜を明かした時の写真です