カナダ学校訪問報告:④ Shawnigan Lake School
3月10日(水)、天気予報は、「曇り/雪」になっていましたが、今日の天気は、今週の月曜日からの2日間と違い、快晴!昨晩少し気持ちがダウンしていたので、この天気のいたずらは非常に嬉しく感じました。
バンクーバーアイランドにある共学の名門私立寮制学校訪問の旅も、Shawingan Lake Schoolで最終日となります。私が担当している学生がキャンパスツアーを担当してくれることになっており、彼の成長を見ることも楽しみの一つです。

正門からの景色

学校長のMr. David Robertsonと: 今年の秋に来日を予定している
Shawnigan Lake Schoolはビクトリアから車で約50分の田舎町に位置し、大きな敷地をもち、豊かな自然に囲まれた学校です。多くの野生動物(鹿やリスなど)が時折、学校の敷地内に姿を現します。学校の正門の道路向かいには、Shawnigan Lake(湖)が広がりRowing部はこの湖を専属の練習場として使っています。ラグビーとRowingはカナダ国内でも屈指の実力を実績を持ち、先生の一人は、カナダのラグビーナショナルチームのコーチをしており、私が訪問した1週間前までU-20カナダ代表チームが学校のラグビー場を使い合宿をしていました。またRowingも毎年オンタリオ州で開催される全国大会に出場し、Brentwood College Schoolと優勝を争っています。私が訪問もんしたときは、専用のボードハウスの2階で、ユースのカナダ代表チームがビデオ解析による指導をコーチ(元オリンピック代表)から受けている最中でした。
Shawnigan Lake Schoolは「カナダで最も多い寮生数」を持つ寮制学校です。現在、全校生徒(8年生~12年生)は450名。そのうち寮生は400名(全体の90%)。通いの学生50名も、夜の9時まで全員が寮に残り、寮生とともにPrep Time(自習時間)をします。寮生を中心としたプログラムに通いの学生とミックスすることで、お互いの垣根をなくし、留学生とカナダ人学生がとてもよい人間関係を築いています。日本人は現在3名(国籍が日本ではないが、日本人のお父さんやお母さんを持つ学生が2~3名在学している)。留学生は、21カ国から来ており、全体の19%(約85名)。今年からインドネシア・ベトナム・インド・マカオなどから願書が届き、来年度はさらに国際色豊かな学校になるそうです。
日本の麻布高校と短期の交換留学プログラムを行っており、毎年約10数名の学生が、麻布高校からShawnigan Lake Schoolに来ています。
放課後は、4日間がスポーツ、2日間がFine Arts(ボランティア活動も選ぶことができる)に費やされ、土曜日は授業は行われないが、午前中にチャペル(朝礼)があり、午後はスポーツに費やされます。
ラグビーとRowingはカナダのトップクラスの実力をもち、昨年度も、ブリティッシュコロンビア州の一部リーグで優勝しました。ラグビーのライバル校は、St. Michaels University School、Rowingのライバル校はBrentwood College Schoolと、この3校の学校は、学業面だけでなく、スポーツでも激しく競い合っています。
また、学校の規則以外に、各寮によって規則が違い、ハリーポッターのように、House制度が伝統として受け継がれ、毎日の食事は、寮の旗の下で、同じ寮に住む学生全員が一緒にします。給仕や後片付けの仕事の分担も、各寮の寮長先生と学生寮長が話し合いによって決めるため、寮ごとに分担が違います。

食堂の風景: 寮によって、旗の色や描かれているシンボルが違う
最後にShawnigan Lake Schoolには、1980年代に神戸製鉄でプロのラグビー選手として活躍したMr. Gary Dukelowが、Duxbury寮の寮長として勤務しており、彼は学校のラグビーのコーチであるとともに、カナダのナショナルチームのコーチとしても活躍し、数年前はカナダの代表チームを率いて日本に遠征に行ったこともあります。彼は、麻布高校との交換留学だけでなく、カナダの年代別のラグビー代表チームが学校で合宿をする時などの手配や、夏のスポーツキャンプなどの手配をする総責任者の仕事もしています。日本文化に非常に感銘を受け、日本人の優しさや素直さに助けられた経験をもっているので、日本人学生と、学校でも積極的に交流している。彼の寮では、「Samurai Code」という規則を作り、寮生たちに「尊重」「尊厳」「プライド」「規律」を伝えることを行っています。

Mr. Dudekowと

