カナダ学校訪問報告:② St. Michaels University School
今日は、少し時差ボケもあり、午前5時過ぎには起きて、会社のメールをチェック。出張中でもメールチェックは毎朝の日課です。
昨日から天気は大きく回復し、絶好の学校訪問日和。空気が澄んでいるビクトリアの朝はとてもすがすがしい気持ちになります。気温は5度以下と寒いのですが、太陽の温かさは春を感じさせます。早咲きの桜は今がまさに見ごろを迎え満開に咲いています。しかし、この快晴が午後3時には、吹雪のような雪に変わるとは予想していませんでした…ビクトリアの人は、3月の天気が非常に変わり易いことをよく知っていて、「Wait for 5 minutes, then it will change」(5分待ちな、回復するから)といって、本当に5分待っていました。今日の雪は30分ぐらい降り続いたので、同じ会話を4~5回、学校の先生とする事になりました(笑)
それでは、今日学校訪問で訪れたSt. Michaels University Schoolを紹介します。
St. Michaels University Schoolは1906年に創立された私立で共学の寮制学校、大学進学準備校(Private Boarding & College Preparatory School)です。幼稚園から12年生までの一貫教育校で、全校生徒数は約920名。留学生の受入れ/寮生の受入れは、8年生から行っています。Middle School(6-8年生/中等部)とSenior School(9-12年生/高等部)の校舎は同じ敷地内にあるが、建物は完全に分かれています。寮は学年ごとには分かれていません。寮生は約240名、約20ヶ国から100名の留学生が通っている学校です。日本人は4~5名が通っています。

卒業生の100%が大学に進学し、多くの卒業生は、カナダ・アメリカ・ヨーロッパの名門・難関大学に毎年進学しています。23のAP教科を提供しているだけでなく、学業に優れた学生はUniversity of Victoria(ビクトリア大学/国立大学)で大学の授業を履修することも可能です。専属の大学進学相談カウンセラー(College Counselor)が4名(通常は1名か2名)常駐し、大学進学をしっかりとサポートします。全体的なアカデミックレベルは非常に高く、毎年Ivy league大学(ハーバード大学やコロンビア大学)やスタンフォード大学を含む約110校の大学のAdmission Officer(入学担当官)がSt. Michaels University Schoolを訪問し学生に対して説明会を行います。また、同校の成績優秀者とは個別の面談や面接を行うこともあります。
ESLのプログラムも充実しており、8年生~10年生の3年間はESLを提供しています。学校はとても親日で、盛岡の学校と短期交換留学を行ったり、小学校1年生からJapanese(日本語)を外国語として選択でき、最長12年生までの12年間勉強することができます。これまでにカナダ人の卒業生が、早稲田大学などの日本の大学に進学し、日本人と同じカリキュラムで学士を取得した学生が複数名います。現在日本に50名の卒業生が住んでいますが、そのうち、10名はカナダ人です。学校の担当者が、毎年少なくとも2回は日本を訪問し、卒業生とその家族、在校生の家族が参加できるレセプションを行い、出願をした学生との面接や、出願希望者とその家族との面談などを積極的に行っています。

写真の右 Mr. Cambell Hall(寮プログラムの責任者) 左 Ms. Susan Saunders(入学担当責任者)
勉強だけでなく、スポーツやリーダーシッププログラム、奉仕活動も、学生の成長にとって、そして大学生活、責任感を持った自立した成人になるために必ず必要な要素として、出来るだけ多くの機会を在学中に経験できるよう、学生に提供しています。スポーツチームの多くは地区大会を毎年勝ち抜き、州大会で好成績を収めています。
卒業生には、NBA選手の、↓Steve Nash選手(フィニックス サンズ)↓や、

長期にわたりカナダのラグビーナショナルチームに在籍し活躍した↓Gareth Rees選手↓

など、現在も在校生の中には、カナダのトップチームで活躍する選手が複数名います。
学生は、高いレベルの学業や成績だけでなく、スポーツやリーダーシップ/奉仕活動などへの積極的な参加も求められ、とても忙しい毎日を過ごしています。学校も学生をBusy(忙しく)にさせることが、彼らの成長にとって必要であると考えています。
最後に、学校は国際色豊かなビクトリアの街の中心部から車で約10分の場所にあり、音楽鑑賞/映画鑑賞/多国籍レストランなど、学校外の文化活動にも参加する機会が多くあり、また豊かな自然の中で多くのアウトドアー教育や活動を行う事ができます。
St. Michaels University Schoolが求める学生は、勉強だけができる/勉強だけをする学生ではなく、学校の活動(スポーツ、音楽、芸術、奉仕活動)に積極的に参加し、「学ぶ」姿勢を常にもち、リーダーシップを発揮する、もしくはリーダーになることを恐れない責任感のある学生とのことです。現在、中国からは毎年300通を超える願書が届き、毎年2名か3名の学生しか入学することができないそうです。日本人留学生は毎年減少傾向にあり、もっと多くの日本人学生に来てほしいと願っているとのことです。