アメリカと健康 その壱: Super Size ME
先日(といいましても3月になりますが)、空港のニューススタンドにてTIME誌の特別版を見つけ、面白そうなので購入しました。

「A to Z Health Guide ~ How to Live Better and Longer」
Published by TIME Books, Time Inc.
[A] = AIDS からはじまり、現代アメリカの抱える様々な健康問題について解き明かしています。
その中の [N] = Nutrition in Schools は、学食(カフェテリア)時代の移り変わりを感じさせる内容でしたので、ちょっとメニューをご紹介します。
アメリカ、1950年代。
ポットロースト(牛肉の蒸し焼きの塊)にバターたっぷりのマッシュドポテト、野菜2種類(冷凍)が添えられ、パンには厚塗りバター。全乳で流し込み、最後はデザートのアイスクリームというのが典型でした。
しかしこれは、"from BAD to WORSE" 時代の前兆にすぎませんでした。
さあ、我が青春時代のメニューといえば。
コーンチップスにサルサとチーズソースをたっぷりかけたナチョスにリフライドビーンズ(乾燥豆を煮てつぶして炒めたもの)添え、チーズがけのメキシカン・ライスに100%オレンジジュース。デザートはチューイーなチョコチップクッキーで決まりです。
20世紀末までには、多くの若者が、アメリカ国民が、「巨大化」という身体変化を遂げました。
♪ Super size me, super size me, super size me...
(ファストフード大国・アメリカを皮肉ったユーモアたっぷりの2004年のドキュメンタリー映画 『Super Size me』 エンディング・テーマより)
しかし同時に、このままではいけないという健康志向の声が高まり、豆腐などヘルシーな健康食ブームが始まりました。それが全米に飛び火し、アメリカ人の食文化開国もあいまって、21世紀は Back to the Basic、過剰な摂取にストップが掛かったのですね。
そして現在、典型的なランチメニューはといいますと、
トーティヤで包んだ七面鳥のラップに野菜スープ、にんじんスティックにイチゴやグレープ等のビタミンCたっぷりのフルーツ、もちろん牛乳は低脂肪乳1%です。
米国農務省は学校に対し飽和脂肪の摂取を減らす取り組みを行ってきてますが、まだまだ途上の段階といえるようです。2007年のレポートによると、農務省が推薦する飽和脂肪の制限を満たしているのは公立学校で3分の1にも満たないとのことです。
まだまだ21世紀の推奨カフェフードに近づくには時間が掛かりそうですね。
でも、やめられません、ホットドッグだけは!
TK